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熊本県阿蘇郡 阿蘇ファームランド
平成12年4月 阿蘇ファームランド店舗設計監理
平成13年4月 阿蘇ファームランドヴィレッジ設計監理
阿蘇ファームランドのユニークな宿泊施設です。ドームの形状は私の発案ではなく、
オーナーが長年にわたって温めてこられたものです。広大で不規則な斜面地にドームを
配置していく上で、まず自分が村人でドームを1つ建てるとしたらどこに建てるかを考
えました。もちろん周囲は畑と牧草地という想定です。そこがやがて集落になり、道が
増えていきます。次に集落がいくつかでき、空き地が埋まっていくという方法論で配置
を決めました。もちろんそんな土地でまっすぐな道ができることはありませんので、ど
の道も曲がりくねっています。村人が石を積んだ斜面や池もまっすぐではありません。
広場を作っても真四角にはならないでしょう。こうやって、できるだけ自然な環境を短
時間に作り出すことを試みました。ただし、これは現代の精密な測量機器や、膨大な図
面データをそれに直接つなぐ技術があって初めて実現したことです。電柱を排除したこ
とも、車道と歩道を完全に分けたことも施設をよりよくする重要な要素になっています。ドームが密集する部分は、小さい広場のまわりをドームが囲む形の集落を作って違
和感をなくしています。ドームは全て同じ大きさですので、外観上は壁の色や、腰張り
の石の種類、屋根の形等を少しずつ変えて施設全体に奥行きを与えています。施設の建
設とは別に自然公園法という大きな法律の壁もありました。国立公園の中の建物は勾配
屋根でなければならないというもので、通常はドーム形状は不可能なのです。これは、
ドームが自然の環境にそぐわない物ではないという信念を持って各方面に働きかけ、
様々な方の協力を得てクリヤーすることができました。またこのドームはオーナーの発
案で、発泡スチロール構造でできています。熱効率や環境保護にたいへん優れていま
す。この構造に関して、国土交通大臣の認定をとるべく4年がかりで活動してきました
が、今春やっと認定が取れることになりました。 |
| (掲載誌 日経アーキテクチュア No.713) |
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